「えっ??」
あのときの、マキコ先生の顔。
俺は今でもよく覚えてる。
「“こねこさん”って言うのは、どんなねこさんかなぁ?くろねこさんだったらいいのになぁ。」
呟いて、鼻歌まじりに絵の続きに取りかかった歩。
フリーズしたままの先生に、俺は心から同情した。
その他にも……
ウサギ小屋で猫を飼いたいって言ってみたり、
お遊戯会は猫が出ている劇をやりたいって譲らなかったり、
先生の描いた猫が“可愛くない”と涙目で訴えたり……
アイツは、散々先生を困らせていた…と思う。
にも関わらず、嫌われるどころか先生たちの間では抜群の人気を誇っていたんだから、不思議だ。
思えば、あの頃から
歩は女受けバッチリだったからなぁ。

