double face~裏と表の顔~


そんなこんなで
施設に帰ったのは午前二時を過ぎた頃だった

「ただいまぁ~…」

凛は静かに中に入った
物音一つも立てずに

「凛…」

「…おじさん」

凛を拾ってくれた施設の施長
凛も施長が付けてくれた

「凛の仕事も分からんでもない…だが、みんなを不安にさせないであげてくれ」

凛の仕事を唯一知っている施長
もちろん、最初は反対していた
だが、凛が反対を押し切ってスパイと言う仕事をしている