迷子の羊と警察猫さん


☆未海 side☆


「よし!一時間目を始めるぞー」


先生の掛け声に合わせて、


「はーい。」


みんなが言った。



「今日は、皆で、将来の夢について考えよう。」

将来の夢かあ・・・。



思いつかないなあ。


なんにもつけない、フリーターになりそうだし・・・。



「はいっ、先生っっ」


突然、背後から、高い声がした。


「どうした、佐藤。」


振り向くと、楓ちゃんが手をあげて立っていた。




「あの、先生!そーゆーの聞くのは、どうなんですか?」


「えっ?」

先生が困った表情をしている。



楓ちゃんが続ける。


「だって、そーゆーのは、もう決まっている人もいるだろうケド、

まだ決まってない人もいると思うし、もう少し大人になるまで考えさせて

あげないんですカ?」


「あっ、ああ。」

ますます先生は困っている。


「そうだそうだ!」

男の子が言う。

「そうだよ、先生!何やってんだよ!!」

男の子たちの声が、ますます大きくなる。


「そ、そうだな。分かった、楓・・・。
もう少し後で話そうな。

ええー、じゃあ、数学を進めます・・・。」


あちゃちゃ。

先生も、弱いんだからぁ。




つ・づ・く