……でも、『四聖獣』って言葉のおかげで、俺は“あいつ”のことを思い出すことが出来る。


誰よりも仲がよくて、誰よりも一緒に居た男……――信吾。


信吾と過ごしたかけがえのない日々を、思い出すことが出来るんだ。




――『なぁ健吾、四聖獣って知ってる?』




ニコッと笑った信吾の顔、そして言葉を思い出しながら、俺は一人、ぼんやりと窓の外を眺めた。