地平線から眩い太陽が顔を出す頃、巨大な鐘の音が街中に響き渡る。


街の半分以上を占める大きな敷地に聳え立つ立派な建物から聞こえるその音に、人々は目を覚まし朝の支度に追われていた。


食堂では早朝から始めた仕込みが終わり、漂う美味しそうな匂いが食を引き立てる。


大人達は早々と食事を済ませそれぞれの仕事に取りかかり、子供達は欠伸をしながらのんびりとした朝を迎えていた。



此処はリンテリアと言う大きな都市であり、街の大部分をうめるこの巨大な建物は各国の子供達を収容する魔法学園の1つ。


人々が特有の魔法を持つこの世界、子供達は各国に所在する魔法学園に収容され魔法を操る為の知恵や学問を教わっている。


幼い頃から家族と別れ家を出、故郷と離れ独り見知らぬ土地に連れられ魔法の才能を開化させるのだ。