noir papillon



 「さ~て、誰が見つけるか競争だな。ニャハハッ!」


 「否シンリ、折角だから協力したらどうだろう」


ウイスキーボトル片手に先頭を歩くシンリ。

フラフラの彼女の面倒を見るタクミは手慣れた様子。




 「ミヤビー、何処に行ってるのだ?」


 「あれ?道間違えてた。危ない危ない」


浮かせたパソコンの画面を見つめ平然と歩くリッカ。

方向音痴のミヤビは皆と正反対の場所へと歩いていた。




 「……」


彼等の後方、最後尾をゆっくり歩くハルは未だ浮かない表情。

必死にこのモヤモヤを解こうと思考を巡らしていた。