突如出現した高波。
辺りを巻き込む巨大な竜巻。
炎を身に纏い加速するフェニックス。
牙を剥き地を蹴る白虎。
自らの身に迫るその攻撃を目にしても、決して怯えた表情一つ見せない柴架。
反対に彼女はケタケタと喉を鳴らして笑っていた。
「クククッ…何が終わりだ…誰が逃がさないだ……馬鹿を言うなよこのクズが!」
声をあげると共に消え去る魔法陣。
黒い腕は姿を消し、重力からも解放される。
「幾ら強い魔獣や精霊だとしても、私にとっては只の雑魚。この私、災厄の魔女には適いもしないんだよ!」
キッと睨むと同時に動きを止める魔獣達。
発動した魔法はいとも簡単にかき消される。

