柴架を取り囲む精霊や魔獣達は召還者である主からの合図が出るまで待機。
重い身体を何とか動かし後方へと目を向けると、疲れた顔をしたタクミとシンリの姿が目に入る。
「…一気にこれ程の高度な遣い魔を召還するとは、思った以上にできる奴等だ……」
顔を上げ2人を睨む柴架だが、伸びてきた黒い腕により地面に押し付けられる。
動きを封じられ苛立つ柴架は舌を打つ。
「終わるのは貴女の方ですよ、柴架」
「決着をつける日が遂に来た。もう逃がさないぞ」
手にした拳銃の引き金を引くシンリ。
それを合図に動きを見せる精霊達。
更に握っていた強固な鎖を手放したタクミにより魔獣達は解き放たれる。
標的は災厄の魔女、柴架。
彼女目掛け攻撃は集中する。

