刃が身体を掠め鋭い痛みに微かに顔を歪めるが、剣を握るミヤビは再度柴架に斬りかかる。
【短時間だけど、私が囮となって柴架の気を引くよ。その間に何とかできるかな?】
ハル達の心の内に直接響く声。
リッカの魔法によりミヤビの声が皆にテレパシーされる。
「ミヤビ……」
血の球体を対処しながら柴架との距離を縮めるミヤビへと目を向ける。
何度交わされ突き飛ばされようと、諦める事無く挑み続ける彼女。
その身体には無数の傷跡。
裂けた服は血で滲む。
柴架の気を引き時間を稼ぐ。
ハル達が自ら持つ最大の魔法を発動させるまでの間、囮となると言う。
それが魔力を持たない彼女のできる事。
それでしか、皆の役に立つ事はできないのだ。

