noir papillon



胸に手を伸ばすと、そこは血でべっとりだった。
しかし貫通した筈の傷は何処にも見当たらない。



生きている?
死んだと思った…否、完全に死んでいる筈なんだ。
それ程の傷をハルは負ったのだから。



なのにこうして生きているなんて、奇跡としか言いようがない。




 「ってて……」


痛みに顔を歪めながら辺りを見回し状況確認。



見覚えのあるこの景色。
場所は変わっていないようだ。


カナメの魔法だろうか、薄暗い壁で囲まれた小さな空間の中に居る。



その中に存在するのは柴架を除く6名。


其処に立つのはカナメ只1人。
残るハル達は皆傷を負い倒れた状態。


気を失ってはいるが皆息はあるようだ。