高く高く舞い上がるのは、氷でできた巨大な龍。
牙を剥きだし冷気を吐き、獲物を喰らおうと大口を開くそれは柴架目掛け襲いかかる。
一方、迫り来る龍を臆する事無く見据える柴架。
巨大な龍は彼女の伸ばした手の指先に触れただけでその身体にひびが入り粉々に粉砕。
一瞬で氷のくずへと姿を変える。
「ククッ……」
「……?」
ハラハラと舞い降りる氷の欠片。
それを操りタクミへ斬りつけさせる柴架は嫌味に笑う。
その姿を目に鋭い氷の刃から逃れたタクミは頬を伝う血を拭いながら怪訝な顔をした。
何を企んでいるのか。
彼女のその笑みの真意を探る為、タクミは魔法を待機させ辺りを見回す。

