已之吉の燃え上がる屋敷を見て、トムは笑っていた。
「あはは!すごぉい!花火きれーぃ」
そんなトムを一瞥すると、サラはジョンに問い掛けた。
「どうだったい?久々の女の味は」
「けっ…。猿をヤったとこで何も楽しかねーよ」
ジョンは吐き捨てるように言った。
「ふん。…そうかい。
しかし、たれ込みが来るとは思わなかったね。緊急召集がかかったと思ったらこれだからね…。妖怪同士仲良しこよしでやっていると思っていたが…。」
「今回はたくさんお金入って良かったよねー。」
「あの鳥山とかいう親父と役人どもの嬉しそうな顔といったら…。
…ったく、へそで茶が沸くと思ったよ。」
サラはにやりと笑う。
「けっ…。くだらねぇ。上玉だと思っても猿が相手じゃ楽しかねーや。」
ズドドドン!
轟音と共に
屋敷の一部が崩れ落ちた。
「わぁ。クライマックスだね!」
トムが楽しげにつぶやいた。