…囲炉裏を囲むように、魚を串に突き、それを火の周りに囲むように灰の中に突き刺していく…。 トミは壺から塩をぱっぱと手慣れた手付きでふった。 ごくりと固唾を飲んでおきぬはそれを見守る。 やがて香ばしいにおいが充満してきた…。 そして魚の油が、ジューと音をたてるようになると… 「もういいだろう。さぁ…召し上がれ。」 「い、いただきます!」 おきぬは灰から串を取りだし一気にそれにかじりついた。