寝息を立てて眠る瞬の体温を素肌で感じながら、自らの瞳も静かに閉じる…────。
触れれば触れる程、体温を感じれば感じる程、何とも言い様が無い感情が…こみあげてきて、目頭が熱くなるのを感じた。
伸ばした右手で、瞬の身体を包むと、寝ぼけながらそっと手を振れて私を確認するような仕草をする…瞬。
『アイシテル』
言葉にならない感情と、彼への愛しさと…
それに伴って溢れ出て来る、悲哀感に似た…寂しさの塊。
…大丈夫、私は独りじゃないんだ。
少し強めにまた目を瞑り直すと、瞼についた水滴が、ジュワっとまつ毛に溢れ出た。
不安感をかき消すように、また、瞬に密着するように降れると、彼の腕に包まって安堵し、眠りについた。
その週の週末、瞬は公言通りに、またアメリカへと旅立つ事になった。
私があの時、仕事を選ばずに彼と一緒に旅立つ事を手放しで選べば、今頃瞬と一緒に渡米の準備に追われていた事だろう。
泣いても笑っても、これは、私が自ら選んだ道である。
メソメソしては、いられない。
不安を感じると、左の薬指に嵌められた真新しいリングに触れ、それを撫でて精神を落ち着かせた。
