「同じ空の下で…」


「謝るなよ。てか、別に俺に逐一言わなくてもいいよ、そんな事。艶香だって、いい大人だろうし。充分魅力のある女だと思ってるし。そんな事をいちいち気にしてたら、遠距離恋愛なんて最初から選ばないし。でも、相手が相手だけに…俺的にちょっと嫉妬したって…言ったら、何か……かっこ悪いな。」

苦笑しながら、瞬は肩をすくめ、上目使いで私を見た。

「…今度、ちゃんと会ってプライベートな事は一切抜きで仕事上だけのお付き合いをお願いしようと思ってるんだ。」

「いいんじゃないの?相手が納得したら万々歳だね。」

「…うん。」

一世一代の決心…だったはずなんだけど、こんな風な反応だと逆に調子狂ったような妙な孤独感を感じてしまう。

「がんばれ、艶香。そして次に会うまでにもっともっと魅力的な女になってたら俺、ちょっと嬉しいかも♪」

取り繕うような笑顔ではなく、心底の笑顔のようにも見える瞬。

「うん、がんばる。」

私もなるべく心底の笑顔で答える。

それをした途端に、不思議と変な後ろめたさやら、隠していた申し訳なさやらの負の感情があっさりと消えていた。


「おまたせしました~」


何も注文したはずがないというのに、店員さんは料理を運んできてその料理を見て、私は目を丸くした。