「同じ空の下で…」


奥の部屋に通されて、私たちはやっと二人きりの空間となる。

テーブルの上に施されたキャンドルの揺らめきと煌めきを静かに眺めながら、瞬は煙草に火を点けた。

「…素敵な所だね、瞬。」

「ほんと、妙に落ち着く…」

そう言って、瞬はふぁ~とあくびをした。

「今日は、家の仕事手伝ってたの?」

「…うん、まぁ、兄貴にこき使われてた…感じ?」

「…そか…。」

「艶香は?新プロジェクトやらは…始動したの?」

「ううん、まだだよ…。そう、瞬。私、瞬に話す事があったんだ。」

「…ん?何?」

「…実は、休暇中に…瞬と居る時に朝に電話が来たの、覚えてるかな…。」

「…ああ。何となく…」

「私…ね、その人に、実は…その…好かれてました…。」

私は、敢えて勇気を振り絞る事無く、瞬に淡々と高梨の事を話しだした。

「その人は、瞬の御祖父ちゃんの告別式にも…いらしてた…某企業の御曹司…。」

「…たかなし…じゅんいち…か?」

「し、知ってるのっ!?」