「同じ空の下で…」


それから小一時間位雑談をした後、私たちはその場を後にした。

「お邪魔しました。今日は、本当にありがとうございました。」

「ママ、その内またゆっくり来る。」

「うん、いつでも来なさい。」

「…あれ?そういえば、今日、麗香は?」

「…さぁ。また彼と一緒じゃないの?それか、部活じゃなのかな?」

「そっか。じゃあ、私から連絡しておく。」

「…麗香って、妹?」

「うん。そうだよ。今、高校生なの。」

「ふ~ん。会いたかったな。」

「…改めて、ちゃんと紹介します。じゃぁ、ママ、また。」

「はい。気を付けてね。瞬君も。」

「はい、ありがとうございます。」

母に深々と礼をした瞬は、顔を起こすと、また私の手を取り、手を繋いで歩き出した。


そして小さな声で呟く。


「…緊張…し過ぎて、頭ん中真っ白だったぁ…。」

「…えっ?じゃ、話の内容覚えてないとか…?」

「…半分くらいしか…覚えてないかも…?」

片眉を上げて困ったような顔をする瞬は、やっといつも私に見せる顔に戻っていた。

「……こんどは、瞬のお家だね。」

「だな。今度は艶香が緊張する番。」

「…そ、そうだね。どうしよう…早くも緊張してきた…。」

「冗談だよ。そんなに構える必要はない。気楽に行こう。」