「…それでいいかな?」
珍しく自信なさげに、瞬は呟いた。
「…充分過ぎます…。本当に、ありがとう…」
涙で顔はグシャグシャだった。
瞬に出会って何度となく泣いたけど、これだけスッキリと流す涙は初めてで、心底嬉しくてしょうがなかった。
「明日、目を腫れさせて会うのも、アレだし…。もう泣くの止めない?」
「…うん…うん、分かってる。もう、泣かないけど…瞬お願い。」
「…ん?」
「…そんなに私を感動させないで。」
「…艶香…。」
瞬は私の頭に頭を埋めた。
「そう決まったら、明日も早い。忙しいぞ?覚悟して。」
「…はい。…宜しくお願いします。」
・・・・─────────────
翌朝。
瞬と過ごす日々には当たり前のように、私は瞬の香りと瞬の腕の中で朝を迎える。
その瞬間というのは、とても幸福感に満たされて居て更には、安心感があって、とてつもなく贅沢な朝だった。
少しずつ開けていく瞳。
瞬の温度を感じながら、昨日の彼の言葉を一つ一つ思い出し、瞬の腕の中で、一人にやけて笑った。
そして、瞬のウエストに回した自らの手に力を込めて、彼の胸にまた顔を埋める。
