■第24章 決断…side2




瞬の御祖父さんの遺影を見ると、それはそれは偉大な人だと一目で分かる。

そして、目元のあたりがどことなく瞬に似ている気がした。

私が知ってる瞬の御祖父さんの姿は、病院のベッドで横たわって居た姿だけだった。

隣のタケルと一緒に目を閉じ、手を合わせ、焼香を済ませる。

そして瞬を含めた親族に頭を下げ、また、最初に参列した場所に戻った。

私たちの後からは、蓮、遥人、嘉斗が続いた。

この会場には、ざっと…100人以上は居るだろう。

この告別式の会場には大勢の人間の頭が見えた。

殆どが、ちょっとお偉いさんとも言えるような…肩書きからしたら、最高顧問とか、会長職とか…もう現職を退いているような方たちが、瞬の御祖父さんに最後の別れを告げていた。

会場内にも沢山の花輪が飾られ、沢山の花に囲まれ…

岡崎家の偉業を成し遂げたという…偉大さを称えている事を証明していた気がした。



告別式が終わり、瞬の元に皆で歩いて行くと瞬は力なく笑いながら

「ありがとうな…」

と、か細い声で言った。

「…うん。…どうか、気を落とさずに…」

私も声をかけ、瞬のお父さんやお母さん、そしてお姉さんと…瞬に良く似たお兄さんに頭を下げ、その場を後にした。