「冷やし中華2個。あ、1個は大盛りで。」
相変わらず…大盛り専門で食欲旺盛なタケルは、持ってきたお水を一口含み、私の顔を見た。
「…なぁ、ちょっと聞いていい?」
コップの水を口につけていた私は、また、コップを下げ、
「…ん?何?」
と、タケルの顔を見た。
「その指輪は…なんだろ…?」
タケルは自分の薬指を指さしながら、唇を緩めて私の顔を見た。
「…なんだろうね?」
知らんぷりしながら、私はコップの水をごくごくと喉を鳴らしながら飲み干す。
「…どっちから?」
「はっ?!」
「瞬…?それとも、御曹司?」
まるで漫画の展開のように、私は水が器官に入りかけて、慌ててむせた。
「し、失礼な…。瞬に決まってるじゃない…っ!」
「そっか。安心した…。」
「当たり前よ。なんで私が高梨からの指輪をここに付けるっていうの…」
「…あり得なくもない展開もアリかな…と。」
「…ありえない…よ。例え、指輪を貰ったとしても…はめない、タケルに会うときには特に。」
…いいや、それは違う。
タケルの読み通りで、
今回の瞬の帰国が無かったら…タケルの言う展開もあったかもしれない。
そう気が付いた事を隠すかのように、自分でまた冷水器まで立った。
