時間が経つにつれ、協力してくれる同級生達がどんどん集まってきた。そのうち、同じ中学の同じクラスの子も集まってきた。

タケルが中心となり、スポンサー廻りの際の説明を始める。

フォローするかのように、遥人、蓮、嘉斗が補足する。

次の集合日時等を告げ、その場は解散となった。



そういえば…、初対面にも関わらず、失礼極まりない男・岡崎 瞬の姿を今日は見かけていなかった。




解散の後の片づけをしながら、由美と一緒にタケルの手伝いをする。

「…何か、私でもできる事あれば、家でデータとか…まとめてくるよ?」


何をしたらいいのか分からない私は、一人忙しそうに仕事するタケルに話しかけた。


「うん、ありがと。でも、今はまだ自分の頭ん中を整理して文書をまとめたいから、そのうち、頼むよ。今日は気持ちだけ受け取る。」



初対面の時から変わらず、柔らかい笑顔で返すタケルに、私はいつしか親近感を覚えていた。

好意とかじゃない。

ただ純粋に、まじめに働くタケルに、少しでも力になれたら…と思っただけだ。