屈託のない笑顔で笑う由美の言葉。
・・・それは私も同じ気持ちだった。
いつだって、そこ(事務所)に行けば、誰かに会うことが出来て、毎日が楽しかった。
それが無くなった今は、平日の仕事の後なんて、何をして過ごしたらいいのか分からなくなる。
殊に、瞬が居なくなってしまえば、週末すら…ぽっかりと穴のような空間が生活の中に生まれてしまうのだ。
「由美、またご飯食べに行こうね♪」
「うん♪どっかいいとこ探そうね~。新規開拓しよう?」
「・・・もう、私も誘ってよね?」
暫く、タケルと談笑していた里奈が、私たちの会話に割って入ってきた。
「じゃ、今度は里奈のおすすめのお店にでもいこ~?」
「いいよ!いつにする?いつにする?」
お互いにスケジュールの確認をして、次に会う約束をする。
「そだ!そろそろケーキ、タケル!」
みっしりと予定が書き込まれた手帳をバッグにしまいながら、由美は思い出したようにタケルを呼ぶ。
「あ、そうだったな。」
「え?何々?ケーキまであるの?」
店員を呼び、耳打ちするタケル。
しばらくすると、スパーク花火が立てられたケーキが私たちの目の前に運ばれてきて、さっきまで各々話をしていたメンバーは、一斉にそのケーキに視線を向けた。
「すげ~!!」
