「同じ空の下で…」


足を止めた瞬の顔を見上げると、私の瞳をしっかりと捉えて、瞬の長くて美しい指が私の顎先に触れる。

そのまま、クイッと優しく顎を寄せると、



野性に満ちたキスが、私の唇を塞いだ。



息をつく隙すらを与えてくれないそのキスに、呼吸ができず、苦しくなる…。

そして、そのキスは私の身体のどこかが、溶け出すように甘さに満ちていた。

私は、必死に手さぐりで瞬にしがみついた。



ふと、唇が離れると瞬は私のおでこに自分のおでこをくっつけて、何も言わずに私の瞳をジッと見つめた。

刹那的距離感で、私も言葉を発する事が出来ず、ジッと瞬の瞳を見つめる。

静かに私の頭を撫でながら、髪の毛を梳くと、そのまま指ですくい上げ耳に髪の毛を絡めて、その指で耳たぶをプニプニと刺激する。


「・・・・どうする?」


ささやくような声で私に問う、瞬…───。

この状況でいきなりそんな事を聞くなんて・・・・───反則。

困った顔をしながら一度目を伏せ、また、瞬に瞳に視線を絡ませる。



「瞬に・・・・まかせるよ・・・・。」


「・・・・ん。」



そう言うと、おでこを離し私の手を取り、指と指を絡ませるように手を繋ぐ。