浅羽くんと出会ったのは高校3年生の時。

クラスが一緒で仲良くなった。
いつも隣にいた。
一緒に勉強したり、お昼を食べたり。
そのうち浅羽くんを好きになった。

浅羽くんの誕生日、私は浅羽くんと2人きりでなんとなく教室に残っていた。
明日から冬休みを迎える私たちにとってまるで会えるのが今日が最後のように感じた。

「明日からしばらく会えないね。」

ちょっと寂しげに言ってみる。

「…寂しい?」

浅羽くんがずいっと私の顔をのぞき込む。
その真剣な目に胸がときめく音がした。

私が照れて答えられずにいると、浅羽くんが頬杖をついて目をそらして言った。

「僕は寂しい…から、僕と付き合ってください。」