今日から2年生。
私は親友の
小野崎凛(りん)
と一緒に高校へ向かっていた。


そして一本の桜の木の前で立ち止まる。
ここの学校で1番大きな木。


私は1年前もこうしてここへ来た。
この木は亡くなったお母さんが
大好きだった桜の木。
お母さんの思い出の場所。


杉原高等学校
お母さんの母校でもあり
私の高校でもある。


私はお母さんにもらった
最後の手紙を開く。
小さな紙に書かれた文字を
何度見てきただろう。


〜がんばれ〜
一言だけのメッセージを。