ぴろりん、と可愛らしい音がして薄目を開けると至近距離に紫音の顔があった。


「うわっ……っ何。びっくりした」

「いや?寝顔可愛いなぁと思って」

「意味わかんね。…ってか授業良いの?」

「凛人も出ないみたいだしな」


ふわっ、と微笑んで俺の頭を撫でてきた。


「何だよ……」

「私凛人の髪撫でるの好きなんだよ。ふわふわでさらさらしてて」

「何それ?変なヤツ」


紫音につられてつい笑ってしまった。


「寝てるときは凛人可愛いんだよなぁ」

「はぁ?……ってかそれ余所で言うなよ?」

「……?何でだ?」

「お前みたいのは男に簡単に喰われる。良いか?男はオオカミだからな?」