「悪かった」

急に言う日向。



「な…なんで?」



あたしも座り込んで日向を覗き込む。



「柚希無理やり連れてきてもうたから」



「…………」



ようするに、日向はあたしが智くんに教えてもらいたいと思うも

連れてきてしまったことをあやまっている。




でも、日向はあたしの気持ちに気づいていない。



「あのさ…日向」



「ん?」



しゃがんで顔をうめている日向。



「あたしさ…日向に教えてもらいたいんだけどね」


 
そう言ったらがばっと起き上がって

こっちを見た。



目があう。



たぶん。あたし、顔真っ赤だ。



日向もだけどね。



「まじで?」



「ぅん」



どきどきする。




「そーかぁ。そーかぁ。」


ニヤニヤ笑う日向。



「気持ち悪いよ」



「うっせ………つか──…………

教えてあげれんの俺でよかった」




え──……………。



「智とかいうやつじゃなくてよかった」




それって──………………。



あたしが日向を選んでよかったって
いうことかな──…………?




嬉しすぎる──……………。



「柚希もニヤニヤしすぎ。キモい」


爆笑する日向。



「う…うっさい!!」







日向が好きだなぁ…………………。