あんたの隣はあたしだから





「日向くんのこと?」


隣からジュースを持った佳奈がしゃべりかけてきた。



「………うん」



「大丈夫だって言ってるじゃん」



「でも……」


あたしが弱音を吐いたら


「あー!めんどい!

うじうじしてるの柚希らしくない!!

そんなに心配なら本人に聞け!!」


キッと睨んできた佳奈は、あたしのおとんだ。


こ…こわい。(泣)



「無理。あたしこんな気持ちで

日向に話しかけれない」



「柚希」

と佳奈は、真剣な表情でいった。


「はい」



「ここで聞けなくて

気持ちもやもやのままで

柚希が損するよ?」



「……………………」




「ちょっとくらい…素直になろ?」



『素直』って言う言葉は

あたしの心に響いた。



似合わないけど似合いたい言葉。



「うん」


あたしは、小さく頷いた。