熱が下がり久しぶりの登校です。




はぁっとため息をつき、


一昨日のことを思い出そうとする。
   


…………記憶がないよー!




なんかあったかな?



あたしは、そう思いながら

玄関を出た。



「おっす。柚希」



日向がチャリであたしの前にいた。

 

 
「後ろ。乗れ」

   

にこって笑う。



あたしは、

「わかった。」


と言って日向のチャリに乗った。



「んじゃ、しっかりつかまってろよ!」



チャリが動きだす。

  

「日向」

  

「ん?どした?」

   

「あたし、熱あるときの記憶ないんだよね」
   


うーんっとうなっていると
 
日向は、くすっと笑って

片手運転をし、もう片方の左手で
あたしの頭をなでた。



「へ…?日向?」


びっくりしていると


「俺、誰とも付き合わないから! 

一途だからさっ!
 
玉木のこと好きじゃねーし。  


だーかーらー安心しろ!な?」



びっくりしすぎて、まぬけな顔で日向を見つめた。



「ははっ。バーーカ!」

  
にこって笑って、坂道をくだる。
   


「え?え?てか

なぜその話を?!あたしが考えていることを?!

てか、自意識過剰なの?!」

 

熱で何にもなかったのに、、、、、



日向は、あたしが悩んでいること

知っているのはなぜ?




 
真っ赤になり、顔を日向の背中にうめる。


「俺、エスパーだからっ!だよっ!」



「う、嘘つけー!」



ぎゃあぎゃあ言いながら行った学校。





日向は、なぜ知っているかは、おいといて
  



不安だった気持ちが消えていくような気がした。