初めから、 無数の腕の傷で、私が両親から虐待を受けていたことも それで挙げ句の果てにはとうとう捨てられ、殺し屋にならざるをえなくなったことも… それがいやでいやで、毎日を過ごしていたことも 全てが、先輩にはわかっていて… 知らなかった九条先輩の優しさや思いに、涙が溢れそうになる。 そんな私に陸人さんは続けた。 「睦月様には当分、雇い主に生きていることを知られないためにも、外出は控えていただきます。 …いいですね?」 「はい…」