反射的に顔を横へと向ける。 すると、そこには… 「よう…起きたのか。」 「九条、先輩…。」 あの日最後に見た、九条先輩がいた。 「…。」 先輩は後ろ手でドアを閉めると、目を見開く私へと無言で近づいてくる。 「なんで私…殺されるはずじゃなかったんですか…?」 眉を寄せ、こちらを見下ろす先輩の顔をじっと見つめる。 「…殺したよ。」 「え…?」 私の問いかけに、先輩は一言そう告げた。