あ、バンドでうるさくて、皆には声が届かないんだ。
「真莉香ー!!バンドいいでしょー!?」
耳元での大声トーク。
これもなんだか楽しかったりする。
「うん!!うるさいけどね!!」
真莉香と笑って、またバンドの方へと意識した。
あの事故を忘れるために。
…モヤモヤしちゃう。
やっぱりハッキリさせなきゃ、私らしくない。
途中で2人で抜け出したら、変に思われるから、今しかないんだよね!
そして、安堂くんの肩を叩いた。
その衝動で、安堂くんが勢いよく振り向いたお陰で…
また事故チューをしてしまった。
もう何なのよ…いったい。
パッと目線を逸らして、ごめんとジェスチャーをした。
でも、最悪な事が1つある。
あっくんに見られた事。

