花火~散る記憶~




2人っきりか…





なんか胸がまたキリキリしてるっ!

最近やたら多いんだよね。





もしかしたら、心臓に何かあるかも!?
…ないか。



「一ノ瀬」

「は、はい!!」






「ぶはっ 敬語…
でさ、“一ノ瀬って”他人みたいだから…繭って呼んでいい?」




「うん!そっちの方が友達っぽくていいもんね~っ」







その瞬間、安堂くんの表情が曇った。

本当に一瞬だったけど、私は見逃さなかった。





『次はー○○駅…』







あ…
もう降りなきゃ




そのまま2人で帰った。

案外安堂くんの家と私の家が、近かった。