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 「はぁ・・・私のバカ・・・」



私は来た道を戻っていった。



 「ずいぶんとお早いお手洗いで」

 「まぁね」

 「なんか収穫あったの?」



リツはお弁当箱を片付けながら

変な質問をしてきた。



 「収穫って?」

 「どうせ、一条くんのところにでも行こうと思ったんでしょ」

 「あ、バレちゃった?」

 「はぁー・・・バレバレ」



呆れた顔をしながらベンチから立ち上がるリツ。



 「一条くんのこと知りたいなら隼人くんか俊くんに聞くといいよ」

 「なんで?」

 「唯一、一条くんと絡む人たちだから」

 「ふーん、わかった」

 「じゃあ、お先に♪」



そういってリツは校舎の方へと歩き出した。


え?ちょっとひどくない?



 「リツ~待ってよ~」

 「じゃあ早くしてよ」



【日向side】



 「日向、お前女子のクラス委員に挨拶くらいしたら?」

 「え、・・・めんどい」

 「ははっさすが日向」

 「さすがじゃないよ・・・」



俺の様子を見て爆笑の隼人と呆れる俊。



 「あ、そのハンバーグ頂戴♪」

 「ヤダね。これ冷凍食品じゃないから」

 「・・・隼人のマザコンが」

 「ママの作ったハンバーグはいくら日向でもあげられないでしょ」

 「俺ら親友なのにな」

 「それが隼人だから♪」

 「おいっお前ら、いい加減にしろ」



真っ赤な顔をした隼人をまたもやいじり、

お昼休みが終わり、二人は帰っていった。


*