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「ったく・・・」
「まぁそんな怒るなって」
お昼休み。
イライラしている俺に、
爽やかな笑顔を向ける、
隼人と同じく幼馴染の俊。
隼人と俊はなにかと俺にくっついてくる。
「隼人もそれなりの考えがあったんだろ」
「なんなんだよ、それなりの考えって」
「俺、隼人じゃねぇからしんね・・・お、」
俊はめがねをくいっとあげた。
「隼人だ」
「なんだ俊もいたんだ」
隼人は何食わぬ顔で俺の隣に座り、
弁当をひろげる。
「いやーやっぱ屋上で飯なんて最高だね」
「うん、最高☆」
「俺は最低」
俺の貴重な睡眠時間を
つぶした二人は楽しそうに昼飯を食う。
「あー・・・俺、寝るから」
「おい、日向、昼飯くらい食えよ」
俊は俺に向かってメロンパンをなげる。
こいつ・・・嫌がらせか・・・?
「お前、俺がメロンパン嫌いなの知ってるだろ」
「あら、ごめんなさい気がつかなかったわ」
「も~日向ったら好き嫌い多いんだから♪」
「お前ら俺のことバカにしてるだろ」
「「いや、全然」」
俺は、ふざけているバカ二人に
鉄拳をくだした。
「いって~こんな奴がクラス委員でいいのかよ」
「クラス・・・荒れるね」
「俺は好きでクラス委員になったわけじゃないんで」
俺は、俊の食べかけのアンパンを食べた。
「あ、俺のパン」
「かわいそうな俊くん・・・俺の卵焼きをあげるよ」
「グスッあっありがどう・・・ばやどっ」
ふざけている二人を放置し、
イヤホンを耳につけ、またお気に入りの音楽を聴く。
「おい、クラス委員」
「おーいクラス委員」
「いや~無視するのはいけないね」
ふざけている奴は放置するのが一番。
*