舞う蝶と聖なる龍2

「私は組の人間だよ?家の力を使えば、すぐに分かる」


ヤクザの世界では最強の組。


組には優秀な人がいっぱいいる。


ただ時間がかかるんだよね…。


「千尋?本当に使う気なの…?」


「もちろん。使えるものは使わないとね」


「でも…千尋、家の力を使うのは嫌だったんじゃ…」


ああ、春樹は昔に話したことを覚えててくれたんだ。


でもあの時は、お母さんを見殺しにしたお父さんの力を、組の力を借りるのが嫌だっただけ。


その誤解が解けた今、嫌がる理由ない。


「昔はね。今はもう大丈夫だよ」


「…千尋がいいならいいけど」


「ありがとう。念のため、誠と造平にも調べてもらって」


「分かった。伝える」


さぁて、これでどこまで情報が出てくるかな。