舞う蝶と聖なる龍2

「春樹?」


あれ?無言になった?


と思ったら、だんだん春樹が近づいてくる。


その瞬間。


一ゲシッ。


「ぐぇっ!?」


…春樹がハ尋を踏みつけた。


おお、痛そう…。


「てぇ…。何すんだよ!!」


今ので目が覚めた八尋は、蹴られた場所を押さえながら起き上がる。


叫んだら、もっと痛いと思うけど…。


「何って…、自分の今の状況、分かってないの?」


「は?今の状況?」


八尋はゆっくりと、部屋を見渡した。