舞う蝶と聖なる龍2

「ま、まさか…」


そう言った八尋は、すごいスピードで誰かに電話をかけ始めた。


「あっ、親父!?千尋に電話しただろ!?」


親父さん?


じゃぁ、千尋は親父さんに呼ばれて?


でも何で今?


まだ昼前…。


「はぁ?!1人で行ったのか!?すぐ俺も行く!」


電話を切った八尋は、切なそうな寂しそうな顔をしていた。


「悪い!帰るわ!」


「えっ、ちょっ!」


僕の声もスルーして、屋上を出て行ってしまった。