舞う蝶と聖なる龍2

「…………」


こいつ、目を逸らしやがった。


「チッ」


「ち、千尋?」


気づけばみんな青ざめ顔をしていた。


あっ、無意識に殺気出した。


危ない危ない。


「ごめんごめん。じゃ、話戻すよ?」


そう言うと、みんながうなずく。


「香兄は幹部の事を教えてほしいと香に頼んだ」


「それってどうスパイと違うの?」


「スパイみたいだけど、スパイじゃないのよ。遥」


「へ?」


んーこの言い方じゃちょっと難しいか。


でもスパイじゃないしねぇ…。