舞う蝶と聖なる龍2

「香と話してたのは男は香の兄。香の兄はある族の総長なの」


ちゃーんと写真を見てもらったから兄だって事は立証済み。


まっ、族自体は無名に近いから知らなくて当然だけどね。


「じゃぁその族は薬とかやってる汚い族で…」


「正統派の聖龍を潰そうとスパイを…?」


2人で言葉をつなげて言った美嘉と遥。


だんだんと青ざめる2人は本当に似た者どうし。


すごいお似合いなんだけどなぁ…。


「あー、違う違う。スパイは潰すためじゃないよ」


「「「「は?」」」」


うん、予想通りの反応。


私も最初は自分の耳を疑ったよ。


「じゃぁ、何でスパイを?」


「うん、それは後で言うとして。…新」


私は新を見た。


「あ?」


「香の事…どう思う?」