舞う蝶と聖なる龍2

「…千尋!悪かった!」


あの新が謝ってるって事は反省はしてるみたいね。


…さっきの言葉はムカツクけど。


「新、上がしっかりしないと下もバラつく。今回は私だったから良かった。これが下っ端だったら聖龍…潰れてたよ」


私はいつもより低い声で言った。


みんなにも分かってほしい。


今回の事がどんなに重要かを…。


「悪か…った。でも…抑えきれなくて…」


「分かってる。新がそうなるって事は、それだけ香の事を思ってる証拠よ」


新がキレるくらい…ね。


「でもあいつはっ…」


「はぁ…。私が新に反省をしてほしいだけのために家出をしたと思う?」


「違うのか?」


私は綺羅からの問いにニッコリと笑った。


黒蝶なら分かると思う。


ヒントは…私のいた場所。