キーンコーンカーンコーン…

はー、やっと嫌いな理科が終わったー。
ホッとして、早く教室に戻ろうかな、と考えていたら…。
空気を読まないあいつが私を呼んだ。
「成美ー、お前も消して帰れ」
こいつは、私の幼なじみの祐樹。
祐樹はいつも私をパシリに使うから、正直ウザい。

「なんでよー、私早く帰りたいって、いつも言ってんじゃん!」
私はやや怒り、祐樹の方を見る。
あ、伸びてる。
祐樹はこの短い間で、驚くほど身長が伸びていて。
小さい頃は、私の方が高かったのにー。
「いいじゃねぇか。今日、お袋が遊びに来いって言ってたし」
んー、まぁ、祐樹のお母さんが言ってるなら、いっか。
「もー、わかったよ。…その代わり、今度アイスおごりね!」
「うわー、またかよ。お前…」
あははって、私たちはわらいあった。