「ん〜・・・・・・」

いつの間に寝ていたのか、気付いたときには朝の日差しがカーテン越しに入ってきていた。


「今、何時・・・?」
話しかけてみても返答はない。



「鈴木ぃ〜・・・」
あたしのお世話係兼運転手兼家庭教師の鈴木を呼ぶ。


「す、ず、・・・そっか・・・」

あたし、結婚したんだった。
昨日からこの、小さな部屋(「アキくん」は普通だと言う)で2人だけで暮らしてるんだった。


手を伸ばし、枕元の目覚まし時計を手に取る。


9時20分を回ったとこ。



「$☆%*♯?!?!?!」

学校が始まるのは8時30分。

まずい。
しかも今日は転校初日。



「ちょっと!朝!遅刻!」

隣で眠っているであろう「アキくん」に大声で叫んで布団をめくる。



布団はもぬけの殻だった。



あれ・・・?

不思議に思ったけど考えてる時間はない。


すでに学校は始まってるんだから。



大慌てでリビングに向かう。