「楽しくなりそうだね、奈都芽ちゃん」
へっ?
なんのことだろうと頭で考える時間もないままに、気付けばあたしはハル先輩の腕の中にいた。
「動揺しないの?俺、親友の奥さんを抱き締めてるんだけど」
ハル先輩は少し低めの声で、あたしの耳元で呟いた。
「動揺する間も与えなかったでしょうが!」
と、突っ込みたかったけどそれはできなかった。
あたしが口を開くのと同時にハル先輩が言葉をかぶせる。
「昨日、アキを晩メシに誘ったのは俺だよ。ゴメンね」
たいして謝ってるようには聞こえない謝罪を受けた。
よく分からなくてなんのこと?という顔を浮かべる。


