「おーい、悠宇ー。いるかー⁇」 しばらく他愛のない話をしながら、ダラダラと過ごしていたら入り口の方から声が聞こえた。 「あ、拓真だ」 その声に起き上がったのは、木野君。 そういや、さっきチャイム鳴ってたな。 「拓真いるっぽいけど、会わない⁇」 「あー…、んじゃ、会ってみようかな」 夏休み遊びに行くかもしれないし。 「よし、じゃあ行こう」 木野君は先に立ち上がって、私の腕を引いて立ち上がらせてくれた。 手…握っちゃった…。 顔…熱い…。