それから女の子はパタパタと走って行った。 「はぁぁ…」 ため息が聞こえて、だんだん大きくなっていく足音。 ど、ど、どうしよう‼ 盗み聞きしてたってバレる‼ よし、寝たふりだ‼ 私は急いでまた、寝転がって目を閉じた。 「綺羅ちゃん…。よかった、寝てて…」 顔は見れてないけど、少し笑ってる様な気がした。 「……綺羅ちゃん…」 なんでそんなに切なそうに名前を呼ぶの⁇ なんで優しく頭を撫でてくれるの⁇ 好きな子がいるんでしょう⁇ なら、どうして私に構うの⁇