翔は何回も


「美味い!

真依はほんとに料理上手いな。」


って言いながら食べていた。

好きな人からの褒め言葉はすごくうれしい。




ご飯を食べて、後片付けをしてから、一緒にRPGゲームをした。

翔は強くて、私は弱い。

何回も助けてもらわないと進めない。


「弱くて、足手まといになっちゃってごめんね?」


翔に謝ると、いきなりギュって抱きしめられた。

最近の翔は、二人の時には大胆になる。

私にはそれが嬉しくて、でもちょっと戸惑いがまだ隠せない。

翔の優しさが時に残酷になるという部分は健在で、戸惑うと少し悲しそうな目でやめてくれる。

私は、自分の気持ちに戸惑って、翔を傷つけているんだ…。

抱きしめられた腕の中で、私は少し泣きそうな気持になって顔を翔の胸に埋めた。