数日後に翔からメールが来た。


『今からそっちに行っていいか?』


私はうんとだけ返事をして、慌てて部屋を片付けた。




「お前の気持ちはわかったよ。」


久々の翔の第一声に、別れを告げられるんじゃないかと身構えた。


「おばさんや、真依の友達から、いろいろ話が届いてたよ。

俺、いきなり変わってたかな?

これ読んで思った。

だとしたら、真依が戸惑うのも仕方ないよなぁ…。」


そう言って翔が私に見せたものは、友達に吐口にと書かされたあの紙だった。


「…別れ話じゃないの??」


呆気にとられた私は、翔に確認した。


「何?

俺と別れたいの??」


翔が目を見て聞いてくる。


「そんなわけないじゃん!

翔と一緒にいたいもん!!」


私は無自覚で叫んでた。




翔はそんな私を抱きしめてきた。


「いろいろ考えたけど、手加減するよりも慣らしちゃった方がいいという結論に俺の中でなったから。

なーに泣いてんの、真依。」


そう言って、微笑みながら目のあたりをペロっとなめてきた。


「!?!?!?」


言葉にならない悲鳴をあげた私に向かって、


「中途半端に止められたくないって言ったの誰?」


と意地悪な顔で言ってきた翔。

これからしばらくは大変になりそうな予感…。