泣き疲れて寝ていたところに、遠慮がちなノックをしてお母さんが入ってきた。
「真依…、事情は翔のお母さんから聞いたけど…。
翔も相当まいってるみたいよ?
母親に相談するくらいだもの。
どうしたの、いったい?」
私は答えることもできずに、ただ虚ろな目で見ることしかできなかった。
お母さんは休むように私に言うと、その後は何も言わずに部屋を去った。
しばらく、翔からの連絡は来なくなり、私も自分のしたことの手前、連絡が取れなくなっていた。
翔の様子はお母さんから聞けたけれど、私は自分で自分の首を絞め、身動きが取れなくなっていた。
ただ、翔が私のことを見捨てないでいてくれたことだけが、私の救いとなっていた。
友達と遊んでいる時に突っ込まれ、事情を話すと怒られた。
でも、どうにかしようとしてくれるみんな。
翔への想いを紙に書かされた。
書きながら、ぽつりぽつりとしずくがたれる。
そっと私を抱きしめて、大丈夫だからと励ましてくれた。