「最近さ、宮田のおかげで大分楽なんだ」 「?」 「…あの日、一緒に行ってやれなかったこと。ずっと後悔してきたから。」 奥さんと娘さんを失った先生。 気持ちはずっとそこにあったのだろう。 「宮田のおかげで、気持ちが軽くなったよ。ありがとう。」 先生の真直ぐな瞳を見ていると吸い込まれそう。 私は何も言わずにただ先生を見ていた。 「宮田…、俺と、一緒に居てくれないか?」